就農準備としての情報発信

就農準備としての発信

今の時代に自分の漫画を書籍化して出版したいと思ったら、あらかじめブログやTwitterなどで発信をして、人気を獲得するのが近道のようです。

農業でも、いわゆる「土地なし、コネなし、技術なし」の状態で自営就農を考えている方は、この路線を進むのが良いのでは?と思います。


いざ就農したときに、お客さんになってもらえる方を、就農前から「ファン」という形で獲得しておくのです。


自他共に認める「日本一小さい専業農家」である西田栄喜さんも、マイナビ農業での連載「ゼロからはじめる独立農家」の中で、就農準備としての情報発信を勧められていました。

差別化を図るには?

漫画家になりたい人は漫画を発信するわけですが、農業者になりたい人は何を発信すればよいでしょうか?

すでに研修中の方や農業大学の学生などは、日頃の実習の様子などを発信することがまず考えられますが、これだけだと差別化が難しそうです。


差別化を図るためには、自分の特技を掛け合わせてみるといいかもしれません。

絵が描ける人は、絵で研修の様子を漫画にしてみたり。料理が得意な人は、その日のお弁当や夕食の写真を載せたり。


特に絵はおすすめで、漫画で自分の日常を発信する投稿は、Twitterやインスタグラムなどでも人気のため、多くの人に見てもらえる可能性があります。


うまくいけば、ブログやサイトでの連載のお誘いなどがあり、就農前からの収入源を得ることもできるかもしれません。

現在農業に携わっていない場合は何を発信すればいいの?

将来的に就農したいと考えているけど、今は会社に勤めていて、働きながらお金を貯めて就農の準備をしたいという人は何を発信すればよいでしょうか?


私が提案したいのは、まず「ポケットマルシェ」や「食べチョク」などといった、生産者と直接繋がれるECサイトに、消費者として登録することです。


そこで農産物を購入し、開封の様子→料理の様子→食べた感想を先程紹介した漫画や動画で発信するのです。

産直ECサイトで購入した農産物の食レポを発信するメリット


この方法にはメリットが3つあります。

1つ目は、生産者と知り合えること。


紹介の仕方にもよりますが、生産者を応援したいという気持ちや先輩農家への尊敬の念が前提にある人に、自分の商品を紹介してもらって悪い気持ちになる人はいませんよね。

商品の購入、発信を機に、その後もやりとりを続けていくことで良好な関係が築ければ、就農する際に心強い味方になってくれるはずです。


2つ目のメリットは、消費者と知り合えること。


農産物を購入→開封の様子→料理の様子→食べた感想という発信内容ならば、料理やこだわり農産物に興味関心が強い消費者の方たちに自分の存在を知ってもらいやすいと思います。

上記のような方に有益な情報を提供しつつ、自分の将来の目標や理念を伝えることができれば、それに共感した人が将来のお客さんになってくれる可能性は高いです。


3つ目のメリットは、就農後の販売シュミレーションができること。


ポケットマルシェなどですでに人気の生産者さんから販売方法などを学ぶことができますし、それを紹介することで、本来なら生産者にしか全容を把握できない消費者のリアルな反応を得ることができます


「こういう売り方が消費者の心に響くのか」など、就農前から集めたこのような情報やデータは、就農後の経営の強い武器になることは間違いありません。

発案のきっかけ

この発信方法は、ポケットマルシェの創始者である高橋博之さんの座談会に参加したことがきっかけで、産直ECについていろいろと勉強していた中で、ある一人のポケットマルシェ利用者の方のツイートを見ていて思いついたものです。


その方は普段から、ポケットマルシェで購入した農産物を料理し、その写真や食べた感想をTwitterで発信しています。


そして最近では、コロナでの休校が原因で行き場をなくしたネギ4kgを生産者を応援したいという気持ちで購入し、見事な手腕で活用しきっていました。


この流れをタイムライン上で拝見した私は、お会いしたこともお話ししたこともないのに、すっかりこの方のファンになってしまい、これを就農希望者がやれば、先輩生産者の応援にもなり、自分のビジネスにも繋がる可能性があり、一石二鳥なのでは?」という考えに至ったのです。

自分に合った発信方法を見つけよう!

上記で紹介した方法を試してくださる方がいればとても嬉しいのですが、就農準備だからと嫌々やっても、きっと誰かを楽しませる発信にはなりませんよね。


「YouTubeで声や顔を出したくないから、Twitterやインスタグラムを利用しよう」


「野菜の目利きには自信があるけど、自分は料理が得意ではないから、料理が得意な友人と組んでやってみよう」


「私の特技は、ここで紹介されている方法より、こちらの方が活かせるのでは?」


など、いろいろな方法を試してみて、心から楽しんで発信できる方法を見つけてみて下さいね。

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